用語集

免疫とは

病気やガンはどうしてなるのか?それは、ウィルスや細菌に人間の体が対処しきれなくなったときになります。 その原因はさまざまですが、免疫面から説明していきましょう。
みなさんがこの世に生まれるときは、ただ精子と卵子が結合し、母親の胎内という空間世界から生まれてくる。そんな簡単なことではありません。人間を形成する細胞の核内に埋蔵されている形態や性質をその子孫に伝えるための物質がある。皆さんも良く知っているものです。

 それは、<遺伝子>です。両親からそれを受け継いで生まれてくるのです。さて、ここで問題です。我々人間を 形造っている細胞の数 とそこに含まれる 遺伝子の数 がどれくらいあるかご存知ですか?

 答えは、人間の細胞は 約60兆個 。そして、遺伝子の数は、実際に働いているもので 200万個 とも言われています。

そんな人間の細胞の核の中には、染色体上に並んでいる遺伝子と呼ばれる短い棒状の対になった構造が存在し、男女それぞれ 23対46本 あります。染色体上に並んでいる遺伝子はそれぞれが人間の体にとって何らかの働きをするように作られています。

DNAとは?
アデニン 、 グアニン、シトシン 、 チミン の 塩基 という4種類が 2重螺旋のように30億~50億個 が連なっている。塩基の配列を ゲノム と言い、それが 個性 をあらわしています。

人間の寿命とは、細胞の分裂回数によって決まります。では、何回細胞は分裂するのか? それは、試験管内での実験によると細胞は、 約60回の分裂 を繰り返し、やがて、死んでいきます。これは、細胞が生き続けるために持っている回数券とも言えるでしょう。この回数券の使い方が上手な人が長生きすると言うことです。その分裂を司るのが テロメア遺伝子です。

テロメア遺伝子は、染色体の両端についているキャップのようなもので、細胞分裂を繰り返すたびに千切れてなくなっていきます。
しかし、現代の科学は、テロメア遺伝子を再生する遺伝子をすでに発見しているのです。だからと言って、問題が全くないわけでは、ありません。

このテロメアは、細胞を保護する働きを持っていますが、これが 行き過ぎる と『 癌 』を生み出すことがあります。また、体内の 活性酸素、 つまり、呼吸によって体内に入った酸素が変化したもので、さまざまな障害作用を引き起こす悪い酸素が、 テロメアを短くしたり 、 アポトーシス 、つまり、細胞の自然死と言う意味で例えるなら、カエルが成長するときに尻尾が自然に無くなったりすることもそのひとつだけど、その現象も人間の 寿命と遺伝子の老化 に深いつながりを持っています。それらをすべてクリアにすれば人間の夢である 長寿と若さ を叶えることが可能と言っても過言ではない。

私達の中にある正常な細胞の遺伝子が突然に「 形 」を変えたり、(これを、突然変異 と言います。)します。もしくは、環境が 放射線 や 化学物質 によって 汚染 されたり、ウィルス が侵入して正常な細胞の遺伝子のリズムを崩されたり傷つけられたりすると癌が発生します。

しかし、人間の体には、リンパ球という免疫を持っています。その中でも、NK細胞といわれる免疫が正しく活動していると、癌細胞が発生してもちゃんと破壊する力を持っています。

リンパ液は、細胞組織の間を満たしている 無色の液体 で、血液から 栄養 を取って組織に送り、組織からは、 老廃物 を受け取り、血液に渡す働きをする。

NK細胞を強く(活性化)させておくことが大事になってきます。NK細胞が弱くなる原因として次のことが挙げられます。

1)いつも苛立っているとき
2)不安になったり
3)怒りっぽくなっているとき
4)ストレスが続いてるとき
5)暴飲暴食をしているとき
6)疲労が続いたりするとき
いつも、 栄養のバランスを考えて食事 をしたり、 適度な運動 をしたり、ゆっくり歩くのもいいでしょう。そうして、体の リズムを調整 し、 自分のやりたいことをやりたいときに、やりたいだけやって 自分の体の中の時計、つまり、生物時計のとおりに行動し、生活すると、脳が喜び、 脳からNK細胞 や善玉のホルモンが分泌され、 癌 をやっつけてくれます。

免疫の二面性 (免疫のジキルとハイド)

★ ジキルとハイドとは、外国の小説の中に出てくる人物でジキルという優秀な博士ともうひとつの人格で邪悪な殺人鬼ハイド氏に例えています。

★ 外からの侵入を防ぎ、中の異常細胞を排除する働きをします。

●善い面
外からの侵入(ウィルスや細菌、微生物など)から、体を守り、体内にある異常細胞、突然変異を攻撃し、破壊します。

●悪い面
例えば、臓器移植や骨髄移植の場合、ドナーと患者との 赤血球の血液型 (一般的に言われているABO式のこと)や、 白血球の血液型 (H、L、A、と言います。)が同じでないと免疫系が 非自己 (自分のではない異物)と認識して、非自己に対して 拒絶反応 を起こしたり、 攻撃 をしてしまいます。

詳しく言うと、骨髄移植のとき、正常な人からの骨髄細胞や子供が生まれた時の『へその緒』から採決した血液に含まれている 幹細胞 は、白血病(免疫系の機能が低下する病気)の患者に移植されます。その時にもABO式やHLAが合致しないと移植された幹細胞が患者の体を非自己と認識して攻撃してしまうのです。

つまり、免疫系が正常に機能しなければ、常に微生物に脅かされ、癌や白血病になってしまうわけだ!NK細胞が活発に活動していれば、良いのです。それとテロメアを操作出来れば、無病長寿も夢ではなくなってきます。