西式健康法の西万二郎先生

西式健康法は、四大原則と六大法則を基本とした、病気にならないための健康法です。

物理学から導き出した毛細血管原動力説とは?

今回取材でお話を伺ったのは、西式健康法 西会本部長の西万二郎先生です。西式健康法は万二郎先生の祖父、西勝造先生が1927年に『医学の革命』として唱えた現代医学の盲点を指摘したものです。四大原則、六代法則を基本としており、病気を治す方法であると共に、病気にならないための素晴らしい方法です。食事や、心の充実など総合的治療法です。

今回は、大阪西会支部の山根会長もご一緒いただき、お話の一部ですが、ここに紹介させていただきます。

 山根会長:何故西医学が本物だと思ったのか。心臓原動力説は大間違いだって、西勝造先生は昭和2年に発表しているんです。心臓はポンプじゃない、タンクである。その前提に立って考えれば「将来は心臓の移植ができる」と。何でポンプじゃないか。ここに消防自動車がある。水を出す方と吸い上げる方、どっちのホースのほうが頑丈に出来てますか?吸い上げる方ですね。何故か。吸い上げるのにホースが弱かったらぺちゃんこになっちゃうんです。

だから吸い込む方が非常に頑丈に作ってある。押し出す方は頑丈に作らなくていいんです。じゃあ人間の心臓。動脈と静脈がありますね。動脈は非常に分厚い血管なんです。静脈は薄い血管なんです。毛細管現象。つまり、全身にある毛細血管の細胞が血液を引っ張るから血液が流れるんだと西勝造は言っております。心臓も押し出す。

でも実際は引っ張る力のほうが強いんだと。血液を引っ張る方が薄いと血管が真空状態になる。だから動脈は太く作っとかないと血液が引っ張れない。静脈の方は押し出してるんですよ、細胞がいらない古い血液を。だから薄くていいんですよ。

理由のもう1つがね、亡くなった人を解剖してみると、病気の場合は左心室なんかに血液がいっぱい溜まってる。ところが怪我の場合は出血があってもなくても左心室が空になってる。病気の場合いろんな細菌とか良くないものが含まれている汚れた血液を細胞は引っ張らないんです。心臓原動力説は間違いだという事を、私も電気や技術系ですから納得がいったわけですよ。

坂井:そういうことをお聞きするのは初めてです。

西先生:それは1つの極論。というのは、西勝造は元々炭鉱の技師でしたから、構造力学であるとか、出水がありますのでポンプについても専門家で、要するに基本は物理学ですよね。自分が本当に命がけでポンプの事を研究して、心臓はこうじゃないかって言うとお医者さんは相手にしないわけですね。お医者さんっていうのは受験科目の中に物理学が必修ですらないんです。だけど弾性のあるパイプの中を微粒子の入った液体が流れるって事になれば、例えば流体力学の事もわかってなければ論じる資格もないっていうのが、多分西勝造の考えだったんです。

そこで、血液循環において抹消こそが大事なんだよという事で提示したのが毛細血管原動力説。本当に心臓がゴム製のタンクであると、そのぐらいの事を言ってやらないと話に乗ってこないんですね。だから、西勝造は昭和23年に新聞に血液循環の仕組みを、心臓が動力、とちゃんと説明できる人がいたら当時の5万円、賞金、懸賞金あげますからぜひ議論しましょうって出したんです。

とにかく議論に乗って欲しいので。というのはね、ストローで吸ってる時に穴を開けたらジュルジュルって空気だけ入ってくるでしょ?同じようにもし毛細血管が100%吸収してるんだったら、太い動脈を切れば空気を吸うだけで出血が起きないはずですよね。西勝造がそんな事を知らないわけないんですよ。基礎の基礎だから。そのぐらい隙だらけの事を言えば、お医者さんが「いやいや、何を言ってるんだ西君」って言うのを期待したとしか思えない。それで毛細血管原動力説という極論を出したと思うんですよ。

だから正直私の立場では心臓は主要動脈の圧力を与えるための限定的なポンプ作用を行っているって事を今は認めています。ただ、末梢部分における本当の血液の循環理論っていうのは、現代医学では実はまだ完全には説明のついてないところがあるんですね。筋ポンプ作用ってお聞きになった事ありますか?足の筋肉の収縮弛緩の繰り返しによって、静脈血管が潰れたり広がったりする。その中に静脈弁があるから、実は静脈血管そのものがポンプ作用を起こしてるんですよ。これは60年前には分かってなかったけど今の生理学には入ってます。だからやはり、僕はまじめに毛細血管も吸引作用がある事は絶対間違いないと思ってます。だからといって心臓のポンプ作用が全くないとは言っていない状態ですね。

山根会長:お医者さんはね、血圧があるじゃないか、と言うわけですよ。

西先生:それでも、生理学の末梢の循環、先端の細動脈になると圧力変動そのものがなくなると分かってますのでポンプの力だけで回ってるんじゃないのは明らかなんですね。

山根会長:水の5倍の粘性のある血液をその人の握りこぶし位の心臓、その4分の1の大きさの左心室。その力で全身の末端まで押し出す力があるかって西先生は書いてらっしゃる。細胞が引っ張らなかったら、この左心室の押し出す筋肉の力だけでは全身に血液は行き渡らない。でも現代医学は認めようとはしないですね。今の理論は心臓原動力に基づいて成り立ってるんですから。

西先生:西勝造は自分が若い時に体がとても弱かったので、当然その当時のお医者さんとか民間療法で良いものはみなやったわけですよ。ところが、特に医者の言う通りにしてもちっとも良くならず、仕方がないから逆の事やるしかない、ってやったら、どんどん元気になった。

自分がちゃんと別に土木工学の分野でそういうのをきっちりやってて、当然ね、医学界と比較してみたって事ですね。土木っていうのは河川工学とかポンプがあるんで結構、人間の主要器官の基本的な事は18歳~20歳の時に学んでるんですね。それで理論的に自分でもいろいろ解明してみて話にならんなとなったみたいです。

西 勝造先生(1884~1959)
西式健康法創始者。
膨大な医学、民間療法、その他の学問を集大成し、近視眼に陥った現代医学を厳しく批判。

『医学は必ず人間の心に帰省する』現在の西委託指導者らの宗教医学一体論の原点を作ったと言える。

坂井:その毛細血管の働きを強くする体操がこの西式健康法の中の六大法則なんでしょうか。

西先生:例えば、ストレートにそうではないけれど、この毛管運動っていうのはそうですよね。物理的作用なのでそういう事が起こりやすいような事をただしてあげるだけ。僕らの血液っていうのは常に重力の影響を受けています。でも元々重力に逆らって上る圧力が残っていないので、さっきも言いました筋ポンプ作用っていうのがあるわけです。だけど、ただジーッと座ったり立ったりしてる時に循環させてあげる仕組みを我々は持ってないんですよ。だから、デスクワークなんかをして重力の作用で下に溜まってしまうのなら時々ちゃんと戻してあげなきゃダメでしょという、当たり前の事を言ってるだけなんです。

坂井:何でこういう簡単な体操が良いんかなって思ったんですけど、そういう事なんですね。手と足を上に挙げてブラブラするとか。

西先生:例えば、膝の痛い人はもちろん無理に歩くより別な方法で循環をカバーしてあげれば良いという事で非常に単純な話なんですよ。西式は全然ややこしくなくて。あくまで物理的にとらえれば自動的に見えてくるような事ばかりです。昔からの民間療法とかで非常に有効なものについては西式の中に含まれてはいますけど、真髄はその考え方。人を物質的、物理学的に正しくとらえて考察、解析した結果っていうだけなんですね。

坂井:なるほど。ではこの木の枕。六大法則に入ってる位だから凄い大事なんでしょうね。

西先生:そうですね。これもちょっと西式の形成されていった歴史がありましてね。西勝造が当初、一番主力を置いたのが背骨の歪みの問題なんですよ。というのは、当時食品添加物や運動不足を心配しなきゃいけない人はほとんどいなかったわけ。でも多くの都市生活者にとって問題になったのは、背骨の歪みなんですね。それを治すために最初この背腹運動という運動を主に普及させたんですね。だけどその背腹運動っていうのも腰を痛めた人なんかは上手にお出来にならないです。

そういう方は例えば、洗い張りの板の上にお休みになって骨格筋の力がゆるめば骨の歪みは自然に治ると。それでまず板が出てくるんですね。真っ平らなところで寝ると人の解剖学的構造上、頸椎には不自然になるから、ちゃんと頸椎の生理的湾曲の形状にあった物をあてがわなきゃいけない。それが硬いものであれば、骨格筋の力がゆるんだ時に頸椎の歪みも矯正してくれる。

山根会長:板に寝て木の枕を首に当てて寝る。寝てるうちに骨の歪みを治しましょうっていう事なんですね。
坂井:なるほど。骨の歪みがある方は、柔らかいマットより硬い方がいいという事なんでしょうか。

西先生:柔らかい物に寝てれば、歪みが助長されることはあっても治る事は絶対ないですね。もちろん皮膚の感触としては柔らかいほうが気持ちはいいですよ。だけど、背中の歪みが原因でいろいろ不調がある人はこんなに気持ちの良いものはないって言うわけですね。それまで相当辛い思いをなさってたって事ですよね。そんなふうに多くの方々のいろんな問題を徐々に補っていって、西勝造の存命中に一応六大法則、6つに固まったんですね。

山根会長:今、西万二郎先生がここに第一番目に追加されたいのが、手首、足首の上下運動。これは私も実践してるんです。痔がだんだん良くなってきましたよ。痔が治るんです。

西先生:その報告とても多いです。肛門周囲っていうのは、静脈が凄くいっぱい集まってるところなんですね。その静脈の中に血液が溜まり過ぎてプクッと膨らんでくるのがいぼ痔ってやつで。それが切れると膨らんだ静脈瘤と同じ静脈血管ですから大量の出血があるんですね。静脈の血管に血液が溜まるような事をしていたり、遺伝的に静脈の血管が脆弱だったりすると膨らんでくる。だから、下肢の循環をちゃんと補ってあげれば自動的に解決するんです。

西会本部長 西万二郎先生
大阪西会支部 山根会長

お忙しい中、取材にご協力くださり、ありがとうございました。

聞き手:がん克服サポート研究会サポート 坂井正典

今回の取材内容に関しては、がん克服サポート研究会の運営する会員専用の希輝(きらら)通信
第6号
(2011年4月発行)に詳しく掲載されております。

☆トピックス☆

西式健康法の西万二郎先生を取材
●心臓原動力説と毛細管原動力説
●西式健康法六大法則
~平床・硬床・金魚運動・毛管運動・合掌合蹠法・背腹運動~
●食餌療法 ~断食~
●西式健康法四大原則
~皮膚・栄養・四肢・精神~
●西式健康法と食事
●西式は「健康法」
●温冷浴と動静脈吻合枝
●「症状即療法」
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