ガン克服に役に立つ食事療法

幕内式食事療法 特徴 「ごはんにみそ汁」という日本の伝統食をベースにした食事を指導。日常性を大切にてし、誰もが無理なくできる。
向く人・ 場合 再発予防を目的とする人
厳しい食事療法に行き詰まった人
不向きな人 とくになし
現代薬膳 特徴 中国の陰陽五行をベースにした薬膳料理。健康という側面から食をとらえた中国らしい考え方からメニューを作っている。
向く人・ 場合 手術後の体力回復と再発予防
不向きな人 厳しく食を制限することで治癒力を高めたい人
ゲルソン療法 特徴 大量の生野菜ジュースを摂取し、塩・脂肪・動物性たんぱく質抜きの食事療法。厳しい療法だけに、簡易療法も登場している。
向く人・ 場合 進行したがんで、この療法にかけるという気持ちがある人
不向きな人 再発予防で行うには厳しくて続けにくい
甲田式少食療法 特徴 生野菜と玄米の粉という厳しい食事療法のひとつ。裸療法などの運動療法も加えて、1日を治療に費やす。
向く人・ 場合 進行したがんで、この療法にかけるという気持ちがある人
不向きな人 再発予防の人では厳しくて続けられないことが多い
酵素栄養療法 特徴 生野菜や果物によって酵素を補う。日本ではまだ注目されていない酵素栄養学をベースに組み立てた食事療法。
向く人・ 場合 食べ過ぎたり美食を続けてきて、酵素が不足している人
不向きな人 進行がんで免疫力の低下が著しい人
マクロビオティック 特徴 玄米菜食を基本にした食事療法。肉類、乳製品などの動物性食品、白砂糖を一切とらないのが特徴。
向く人・ 場合 根本から食生活を変えようとしている人
不向きな人 やり抜く意欲と意思に自信のない人

幕内式食事療法

ベストセラー「粗食のすすめ」の幕内秀夫氏が提唱する食生活改善法。幕内氏は、長年、帯津三敬病院や松柏堂医院で食事指導をしてきました。帯津三敬病院で幕内氏が指導したがん患者の方は、5千人を超えるそうです。独自の哲学と理論をベースにしたアドバイスは、患者さんの状況を踏まえた柔軟性があり、無理なく継続ができ、その結果、高い効果が期待できるよう工夫されています。がん患者のための食事指導というと、通常の病院では現代栄養学に基づくもの、代替療法を重視する指導者では玄米菜食や生食、断食といった特殊なものがすすめられますが、幕内氏はどちらとも一線を画しているとの事です。

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現代薬膳

現代薬膳とは、中国薬膳「陰陽五行」がベースとなっています。
陰陽五行とは、すべての事象は陰と陽からできていて、それぞれ5つの性格に分けられ、お互いに影響を与え合っているという考え方です。
たとえば熱い夏には陰の食べ物(すいか、なす、緑豆など)で体を冷まし、寒い冬は陽の食べ物(牛肉、鶏肉、しょうがなど)で体を温めるというバランスのとり方をします。
また、五行の考え方では、味は「酸」「苦」「甘」「辛」「鹹(かん) 塩辛い」の5つに分けることができ、これらを体調に応じてバランスよく取り合わせることが健康的な料理という考え方です。 そして、中国薬膳の考え方をベースに現代栄養学の知識を加え、日本の風土にあった独自の食事指導が現代薬膳の考え方です。

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ゲルソン療法

故マックス・ゲルソン博士は、ドイツで生まれ、1933年にアメリカへ移住し、ニューヨークで医師になりました。博士は、自らの偏頭痛が食事を変えることで治ったことから、その方法をがん患者の治療に応用できないかと研究を続け、独自の食事療法である「ゲルソン療法」 を完成させました。
大量の生野菜ジュースを摂取することや、塩抜き、脂肪・動物性たんぱく質抜きの食事が、その代表的な手法です。野菜ジュースの量 は、1日2000~3000mlを数回に分けて飲み、その主役が 「ファイトケミカル」とよばれる物質郡です。
「ファイトケミカル」とは、にんじんに含まれるβーカロテン、 トマトの赤色の色素リコピン、ほうれん草に多く含まれるいるルチン、 にんじん、かぼちゃにたくさん含まれるているa-カロテン、大豆のイソフラボン、緑茶のカテキンなどがあります。また、ひじきやわかめ昆布などの海藻に含まれているフコキサンチンにも、強い抗酸化作用があります。

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甲田式少食療法

「生野菜と玄米の粉。それもわずかな量だけ」以上が甲田療法のメニューです。1日の大半を裸療法などの西医学療法(薬を使わないで病気を治す医学)に費やします。甲田療法の食事は、1日1000キロカロリーにも満たない超低エネルギー食です。1日に2000~2300キロカロリーは必要だといわれている栄養学の常識からすれば、間違いなく栄養失調になってしまいます。
しかし、甲田光雄医師をはじめ、多くの人がこの食事を実践して健康でいるのです。がんなどの難病が治ったという報告も少なくありません。なぜこれだけの低エネルギー食で生きていけるのか、がんが治るのか、現代医学ではいまのところ解明できない謎となっています。

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酵素栄養療法

現代栄養学では、酵素は栄養素としてあまり注目されてきませんでした。主流たんぱく質、炭水化物、脂肪の3大栄養素に、ビタミン、ミネラル、食物繊維、水を加えた7大栄養素。そこに酵素が入っていないのは、死ぬまで体内で必要量が作られると信じられていたからです。
外から補う必要がないから、栄養学では扱わなかったといってもいいでしょう。
ところが、1985年、酵素を50年以上研究し続けてきたアメリカのエドワード・ハウエル博士が「酵素栄養学」を出版した事で、酵素栄養学という新しい学問が注目されるようになりました。博士は、酵素こそ健康の源であり、不足する事が病気の原因だと説き、外から補う必要があると主張したのです。
博士の理論をベースに、鶴見隆史医師が自らの長年の経験を生かして、研究・考慮した実践的がん治療法が酵素栄養療法です。
酵素栄養学では、がんの原因は酵素の摂取不足からくると考えています。

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マクロビオティック

マクロビオティックとは、ギリシャ語で「偉大なる生命」を意味します。一般的には「食養生」と呼ばれ、玄米菜食を基本にした食事療法を指します。マクロビオティックでは、病気の原因は食の間違いにあると考えます。そして、宇宙の法則に即した正しい食事(正食)をおこたらなければ病気は治るはずだという信念のもと、メニューを組み立てています。
肉類、乳製品などの動物性食品、白砂糖を一切とらないことが特徴です。
マクロビオティックの3大特徴として、
1、がんをつくったり、せいちょうさせるような食べ物は口にいれないという要素。これは動物性脂肪や砂糖の過剰摂取をやめるという事。
2、毒素を排出するような食事である事。
3、体を温めるという要素。
玄米菜食を行うには、しっかりした指導を受け、強い意志をもってはじめる必要があります。

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