私たちの抱く感情は、身体に細胞レベルまで影響を及ぼすといわれています。

そこで、不安や絶望といった否定定期な感情の痛みを経験するがん患者さんに対して
当然感情や心のケアは必要になってきます。

サイモントン氏が初めて「がん治療に心理的な介入をした治療の研究」
発表したのは、1981年のことでしたが、
心理カウンセリングの有用性について 科学的にきちんと結論づけられたのは
当時としては革新的なことでした。

がん患者さんが、カウンセリングを受けることによって、
1長期生存率が5%~20%と約4倍になる
2生存期間が約2倍になる
3QOL(生活の質も向上し、副作用も好ましいものがもたらされる
という結果がでたのです。

がん治療の現場で、さまざまな事例とおして、
心ががんに及ぼす影響がいかに大きく、心理的対処がいかに大切かということを
確信していたサイモントン氏は

講義の中で 繰り返し思考変容の必要性、すなわち考え方を変える必要性を強調しています。

私たちの感情は、出来事そのものによって生じるのではなく、
その出来事に対する自分自身のとらえ方(解釈・観念・思考・信念など)
によって生じるからです。

例えば”がんと診断された”という出来事に対し、私たちの多くは絶望や不安などといった
を抱きがちですが、それは「がんイコール死」または「長く苦痛を伴うもの」

というがんに対する否定的な捉え方やイメージがあり、この捉え方に反応して絶望や不安という
マイナスの感情が生まれるのです。

その不健全な思い込みや信念をより健全な思考に変容させていく取り組みがビリーフワークと
いわれるものです。

そして、重要なポイントとして、不健全な思いにさいなまれている真っ最中こそ、
自分の考え方を変えるチャンスだといいます。
そのような感情の背後にある、不健全志向(思い込み)を簡単に見つけ出すことができるからです。

【 ビリーフワークの手順 】

1紙を一枚準備して、自分が抱いている好ましくない感情を見つけ出し、紙の上の部分に記入します。
2紙の中心に立ての線を一本引きます。
3左の欄に、ネガティブ(否定的)な感情の原因だと思われる思い(思い込み)を5つ以上かきだします。

その時に、次のモルツビーによってつくられた考え方(信念)が健全か不健全かを評価するための
次の5つの質問票に照らし合わせて行います。

1その思考(信念) 事実に基づいていますか?

2その思考(信念)は自分の健康や生命を守るのに役立ちますか?

3その思考(信念)は自分の目標を達成するのに役立ちますか?

4その思考
(深淵は自分の問題や悩みを解決するのに役だちますか?

5その思考(信念)は望ましい気分をもたらしてくれますか?(気分がよくなりますか?)

これは数週間、数か月、場合によってはもっと長い歳月をかけてもあたしい健全な考え方が身につくまで、繰り返し信念や考え方の書き換えを行うワークです。

サイモントン氏は大切なのは、宇宙は(自然の摂理)は、。私たちがより健全な
考え方ができるように、常にサポートしてくれているので、大切なのは
自分や宇宙の摂理を信頼することだと述べています。

次回のサイモント療法ご紹介シリーズ第3回目のテーマはイメージ療法イメージの力についてです。

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