西式健康法の4つの柱、精神、皮膚、四肢、栄養の「皮膚」→胃も腸管も含んでいたこともお話ししましたが、 引き続き「西式健康法」の改訂版には、断食はなぜ有効か、断食の原点に戻って宿便との関係をとても分かりやすくまとめてられていました。

「断食中は、私たちの新進の活動のエネルギーを外からとることができないから、身体に貯蔵した栄養からとらなければなりません。すなわち、筋肉や内臓の隅々から栄養を引き出すので、全身に血液がくまなく循環するので、栄養だけでなく滞留していた種々の毒素も引き出され、隅々まで身体の掃除ができるのです。

特に胃腸は、食物が入らないから収縮を始め胃拡張や胃下垂は自然に回復するといいます。腸管も食物が入ってこないから収縮し、そうすると腸壁に長年こびりつていた宿便がだんだんはがれてきます。

糞便が停滞することで腸マヒをおこしてしまっていた結腸も宿便がとれると縮小して正常に回復してきます。

宿便の形状は、千差万別で、ただの水にょうなものから、粘液、灰色の粘土、兎の糞様、馬の糞様、コールタール様、油上、血塊(主として憩室からでたもの)、各種結石、砂状物質などがあります。

これらの、さまざまな腸管の異常が正常になる過程で、膿をだすこともああり、おびただしい量の出血があったり、膿血などが下ることもありますが、断食の効果のあらわれとして喜ばねばならない。

女性は、断食一週間くらいで、おびただしい出血があることもあるが、子宮その他の部分の回復のしるしなので、心配はいらない。

これらの変化は心身上の大変化であるから、疼痛や、嘔吐、そのたの症状に悩まされることは当然で、そのこともあらかじめ覚悟していれば、順調に経過することができる。
嘔吐は宿便の剥離が大量で一時一時的に腸閉塞を起こしたものです。こんな時は金魚運動をやるか、微温湯の浣腸をするか、両者を併用して便通を図ると、間もなく治るものである。」 

以上 『西式健康法 断食法 実際と理論 西勝造著』を参照させていただきました。

今より、自然が残っていて土の栄養価も高く、食品添加物や農薬の使用なども少なくアレルギーやがんなどの難病も少なかった時代のことで、今はもう少し複雑になっているかもしれません。 今も昔も身体お大掃除という意味では、病気治療に 「断食」が、億功があることは変わりません。 今では流行のように「酵素ジュースファスティング」など美容の観点から、プ チ断食が女性誌にとりあげられるなど身近になってきました。
ただ、「好転反応」からもわかるように、 心身上の大変化 でもあり、 細心の注意が必要だということも注記したいと思います。上記の本にも断食は基本は健康な方がするもので、病気の方が気軽に実践するときは、正しい知識が必要であると繰り返し警告されています。ご自身の健康状態をよく吟味して、できるなら専門家に相談しながら  試していただきたいと思います。

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