西式健康法は西勝造が1927年に創始した健康法で、 ビタミンCが豊富な柿の葉茶や、定番アイテム の木枕、平床など 木製の硬い寝台を使うことで睡眠中に体の歪みを矯正する 西式強健術などでよく知られている健康法です。
西式健康法では、皮食肢心(皮膚、栄養、四肢、精神)の四要素の調和こそが、真の健康体になる上で最も重要で1要素がかけても真の健康を得ることはできないという四大原則とよばれるの独自の健康原則をうたっています。
そのイメージとしては、4つの正三角形で囲まれた三角四面体で、底にあたる三角形の3点に皮、食、肢がきて、四面体の頂点には精神が位置します。この生立体は西式健康法のシンボルとなっています。
食は、食べ物つまり栄養のことで健康に不可欠なのは言うまでもなく、四肢は、いわば体の末端に至るまでの血流を良くする大切さを説いている言ってよいでしょう。全ての要素を束ねる場所に位置する精神は簡単に言えば、心構えでのことです。これらの要素が要(かなめ)だというのは納得のいくところですが、
興味深いのは、皮膚が4大要素に入っているところです。昔から、乾布摩擦の慣習にみられるように皮膚を鍛えたら健康にるという考え方はありましたが、やはり表皮を鍛えるだけでは、健康の要の要素とはなりえません。
実際は西式健康法の「皮膚」の意味するところとは生物と外界のしきりのことで、その境界がしっかりしているることが非常に大事だということを意味しているそうです。
つまり、口の中、胃、腸、肛門まで全部皮膚として捉えているのです。ですから、皮膚が健康ということは胃も腸も全部が健康の証なんだと。
今でこそ、免疫細胞の約70%が集まる「腸管免疫」 の大切さが、周知のこととなり、腸内環境を整えることこそ、健康への取り組みの中心になってきていますが、 西式健康法は、腸を含む「皮膚」を4大要素ととらえて、腸内環境と大切さを説き、「宿便」がいかに悪いか、また胃腸をやすませ、体をリフレッシュする究極の方法として「断食」を実践する方法を教えていたのです。
この100年近く前に日本で誕生した古くて新しい西式健康法なのですが、昭和初期にかかれた 「西式断食療法 」とても難解で一般人には理解しにくいものだったといいます。今日ご紹介させていただきたいのは、その本を底本にして、2015年に改定された 『西式健康法『断食法』理論と実際』という本 です。
豊富な医学の知識に加え、著者の鋭い観察力と洞察力で、「健康とは何か?」と問い かけ、私たちも自然の一部でその秩序い逆らっては生きられないということを教えてくれています。興味を持たれた方は、紐解いてみられては?きっと あわただしい生活を送る私たち現代人が見落としてしまう、 「何か」に気づかせ難病と闘うヒントを得られるように思います。