広がる自然免疫の世界!〜若さを保つ方程式
講演・長濱陽二氏((株)美鈴サイエンス 代表取締役)
平成24年1月16日
自然免疫のしくみ
自然免疫は、次のような外部の敵だけではなく、内部の敵からも体を守る大事な役割を果たしています。
センサーを持つ自然免疫
自然免疫にはTLRセンサーという病原菌専用の10種類のセンサーがあり、これらセンサーの組み合わせで、病原菌やウイルスの種類を感知します。TLRセンサーは、消化管・気管・尿道・口腔・鼻腔などに存在しています。 また、細胞の中にもセンサーが存在します。細菌専用のNLRセンサー、ウイルス専用のRLRセンサーです。
病源体が体に入ってくると、TLRセンサーが感知し、警報物質(IFNα&β)を出すと、一斉に抗菌物質が分泌されます。この間、病原菌が進入してから2時間ほどです。 一方NLRセンサーやRLRセンサーも警報物質(IL−β1/TNFα)を出します。すると、食べる細胞(マクロファージ、好中球)が活性化され、遊走します。
その後12時間ほど経つと、糖鎖抗体や自然抗体(Ig−M、Ig−A)が働きはじめます。糖鎖抗体は、熱が高いところで働くので、体には発熱という形で現れます。
獲得免疫が働くのは、抗体をつくる時間がかかるので、4日〜10日後になります。風邪をひいて4日後くらいから急に快方に向かうことがありますが、それは獲得免疫も出動したからだと言えます。
内部の敵を撃退〜解毒のしくみ
体は次の3つのレベルで、大掃除を行い、体から悪いものを出しています。 1. 腸の大掃除 2. 血管の大掃除 3. 細胞内の大掃除
・・・続きは希輝(きらら)通信8号に掲載しています・・・・
『自然免疫強化物質』について・・・講演を聞きました
がんの化学療法による副作用の軽減
ガンの化学療法とは、変質した細胞(ガン)にダメージを与える方法ですが、同様に正常な細胞にダメージを与えてしまいます。 その際、免疫系を強化する物質を服用してみると、副作用が少なく吐き気も抑えられることがあります。 また、抗がん剤を使うと、細胞の力が弱まり、二次的な感染(肺炎など)が起こることがありますが、自然免疫を上げることによって、安心して治療に集中できます。
また放射線療法は、簡単に言うと、熱でやけどをさせてがんを殺す方法です。部位によっては当てるのが難しく、ケロイドになってしまったりします。体にもダメージがきます。治療効果の出る量とトラブルが出る量は本当に近いです。 治療は、傷が治らないと次にはいけません。こういうときにも、免疫系を強化する物質を服用するとマクロファージを活性化させ、ダメージを受けた細胞を処理することができます。
物が通るところにがんができて、体が処理できないと思ったら、マクロファージがバージョンアップして、がんをコラーゲンの壁で包んでしまいます。 ある人は、乳がんはあるけれど、コラーゲンの壁でシャットアウトして栄養などをがんに摂らせないので、進行しないため、このままでよいと言っています。
ホルモン系の病気の場合は、免疫系をアップさせることによって、間接的に良い状態にもっていくことができます。
がんになったショックで、うつ状態を改善するのにも免疫系を強化する物質がかなり役立つように思います。
・・・続きは希輝(きらら)通信8号に掲載しています・・・・
〜取材編集担当・しろがねの感想
専門的な言葉が多く、大変難しい講演会でした。その後、主催者の方に何度もレクチャーいただいて、理解し記事にすることができました。
病気から自らを守り、治す免疫機能をいかにして最大限に生かすかが、病気を治すポイントであり、その方法は、まずは自分の免疫機能を信じることだと思いました。